お庭の地面を彩る「グリーン」。
中でも人工芝は、メンテナンスフリーで1年中グリーンを楽しめる特徴があります。
昨今では、天然芝の風合いを感じられる高品質のものも多く、人工芝が採用されることが多くなってきました。施工を業者に頼むのではなく自分たちでDIYする場合「難しいかな?」「失敗しないかな?」と不安に思う方も多いと思います。
そこで、本記事ではそんなお悩みを解決すべく、人工芝のメリットだけではなく、施工方法や失敗しないためのポイントもご紹介します。コツをつかみ、丁寧に施工すれば初心者でもきれいに仕上がりますので、ぜひチャレンジしてみてください。
人工芝の特徴とは
天然芝に比べて草刈りなどが必要のない、メンテナンスフリーな点に魅力がある「人工芝」。
庭のお手入れに時間をかけられない方が、芝を敷くなら「人工芝」がおすすめです。使用環境にもよりますが、一般的な耐用年数は5年~10年と、長期に渡って景観を楽しめます。
最近では、芝の色が複数入っていたり、枯れた質感の芝も入っていたりと、リアルな人工芝も登場しています。見た目を自然に近づけながらも、季節を問わずにグリーンを楽しめるのが人気の秘訣です。
人工芝のDIYに必要な道具
人工芝をDIYするにあたり「特別な道具が必要になるのでは?」と思うかも知れません。
ですが、ホームセンターなどで簡単に調達ができる道具のみで施工ができます。
・人工芝
・下地材(必要な場合のみ)
・防草シート
・U字釘(曲がる可能性があるので多めに準備しておくとよい)
・ジョイントテープ(無くても可)
・カッターナイフ
・はさみ
・ハンマー
・軍手
・マジックの赤ペン
・粘着テープ
・メジャー
・差し金または定規
・デッキブラシ
用意する道具は、以上のものになります。それでは、実際に施工していきましょう。
人工芝をDIYで施工する手順
人工芝をDIYで施工する際は、以下の手順でおこないます。
2人以上で作業すると、体への負担が軽くなり、スムーズにできます。カッターなどを使用の際は、軍手をし、ケガをしないよう注意して取り扱ってください。
また、見た目をきれいに仕上げるためにも、時間に余裕をもっておこなうとよいでしょう。
1. 施工範囲を決めて整地する
施工面積を決めたら、まずは雑草を抜き、石やガラなどの異物やゴミを取り除きます。
次に、地面を足で踏んで平らに固めましょう。ここで手を抜いてしまうと、防草シートが破けて間から雑草が生えてきたり、地面がボコボコになったりしてしまいます。地道な作業ですが、あとの仕上がりにかかわるので、丁寧におこなうことがポイントです。地面の土が、粘土のような土や砂場のようなサラサラの砂の場合には、人工芝に適した下地材を撒て更に整地する必要があります。詳しくは「人工芝の下地の作り方や下地の種類について」をご覧ください。
2. 防草シートの施工
整地したあとは、防草シートを敷きましょう。人工芝は水抜き用の穴が開いているため、その穴から雑草が生えてくるのを防止します。
まずは、端部に合わせてマジックペンなどで印をつけ、カッターなどで切り取ります。直線を切る際は、差し金を使って線をつけると真っ直ぐきれいなカットが可能です。
排水桝はメンテナンス時に開けることもありますので、防草シートで覆ってしまわないようにします。そのほかの障害物も、スペースに合わせてカッターなどでカットしましょう。
次に、1mごとにU字釘を差し、ハンマーで叩いて埋め込み、固定します。複数枚の防草シートを敷く場合は、お互いを10cm以上重ねて、粘着テープで留めると、間から雑草が飛び出てくるのを防げます。雑草の生命力はとても強いので、防草シートは余裕をもって使うとよいでしょう。
3. 人工芝のカット
下地が完成したら、メインの人工芝を施工面積に合わせてカットしていきましょう。このとき、巻き癖がある場合は、直射日光の下に置いて戻るのをしばらく待つか、逆向きに巻いて癖を戻します。
まずは切り取りサイズを確認するため、仮置きしてからカッターなどでカットします。この際、一旦メジャーでサイズを測り、正確な長さを出してから、人工芝の裏側にマジックペンなどで印をつけてカットすると、失敗がなくよりきれいな仕上がりに。
排水桝などの丸みがある部分のくりぬきは、カッターで放射線状に切り込みをいれたあと、手や足で施工部を抑えながらカットします。
4. 人工芝の施工
サイズ通りにカットできたら、ずれないようにハンマーを使ってU字釘を四隅に打ちつけます。この時、地中にある埋設配管に当たらないように気を付けます。
さらに、U字釘が1mごとの間隔になるように打っていきましょう。人工芝をつなぎ合わせる箇所は、端をぴったり合わせて、片方ずつにU字釘がかかるように施工します。もしくは、ジョイントテープがあればそれで繋ぎ合わせる方法もあります。
5. 仕上げの処理
最後の仕上げはデッキブラシを使います。掃くようにパイル部分をブラッシングして、立ち上がらせましょう。すると、自然な仕上がりとなります。
人工芝のDIYできれいに仕上がる2つのポイント
より統一感のあるきれいな仕上がりになるよう、施工時のポイントがあります。
・複数枚の人工芝を敷くときは、芝目(芝の向き)を合わせて並べる
・芝を眺める位置に芝の葉先が向くように配置する
仕上がりに差が生まれますので、ぜひ実践してみてください。
人工芝のDIYで失敗しないために必要な2つのポイント
長い間きれいに使うためには、次のポイントに注意しましょう。
・必ず平らに整地する
・防草シートは雑草が生えてこないように、端や繋ぎ目までしっかりと施工する
とくに整地を怠ると、でこぼこで見た目も悪く、しまいには水はけが悪く「雨の日に水が溜まってしまう」なんてことになりかねません。失敗せずに長い間人工芝を楽しむために、ポイントを抑えた施工をおすすめします。
人工芝のDIY後のメンテナンス方法
メンテナンスフリーと言われる人工芝ですが、屋外に施工すると砂や泥などで汚れることもあるかと思います。
・ゴミがあれば掃く
・泥などで汚れたら水をかけて洗い流す
・パイルが寝てしまったら、デッキブラシでブラッシング
以上のようなお手入れで、きれいに保ちましょう。
まとめ
天然芝に比べてローメンテナンスで長い間美しい芝を楽しめる人工芝は、お庭にたくさんの労力をかけられない方にはとくにおすすめの商品です。愛着のあるお庭でのおうち時間を楽しむためにも、人工芝のお庭を取り入れてみてはいかがでしょうか。
整地・防草シート・人工芝の順にそってポイントを抑えた施工をすれば、特別な知識や道具を必要とせずDIYが可能です。それでももし施工に不安を感じたら、一度、信頼できる業者に相談してみるのも良いかもしれませんね。